あらゆる LLM を対象とした新ツールで責任ある生成 AI ツールキットを進化させる

10月 23, 2024
Ryan Mullins Research Engineer and RAI Toolkit Tech Lead

AI には責任ある開発が不可欠です。そこで私たちは、責任ある生成 AI ツールキットを作り、オープンな AI モデルの設計、構築、評価に役立つリソースを提供しました。この取り組みは、そこで終わるものではありません。今回、このツールキットを拡張し、Gemma や Gemini などのモデルのタイプを問わず、あらゆる LLM で動作する新機能を追加します。この一連のツールと機能を活用すれば、選択するモデルにかかわりなく、誰もが責任を持って AI を開発できます。


以下では、その新機能を紹介します。

SynthID Text: ウォーターマークと AI 生成コンテンツの判別

テキストが人間によって書かれたものか、AI が生成したものかを見分けるのが難しいと思っていませんか?SynthID Text がサポートします。このテクノロジーを使うと、生成 AI プロダクトが生成したテキストにウォーターマークを入れたり、検出したりすることができます。

動作の仕組み: SynthID は、AI が生成したテキストにデジタル透かしを直接埋め込むことで、AI が生成したコンテンツを識別します。

デベロッパーのためのオープンソース: テキスト用の SynthID は、Hugging Face と責任ある生成 AI ツールキットから、すべてのデベロッパーがアクセスできます。


詳細を見る:


さっそく使ってみる:

オープンソース コミュニティの皆さんの力を借り、上記の実装をベースとして、SynthID Text のリーチをさまざまなフレームワークに拡大したいと考えています。質問がある方は、GitHub または Discord にお問い合わせください。


Model Alignment: LLM のサポートを受けてプロンプトを改善する

質の高い出力を生成するには、ビジネス ポリシーを効果的に適用するプロンプトの作成が欠かせません。

Model Alignment ライブラリは、LLM のサポートを受けてプロンプトを改善する際に役立ちます。

モデルの出力をどのように変更したいかについて、全体的な評価または一連の指針という形でフィードバックを提供します。

Gemini またはお好みの LLM を使ってフィードバックをプロンプトに変換し、モデルの動作をアプリケーションのニーズやコンテンツ ポリシーに一致させます。


さっそく使ってみる:

  • Colab のインタラクティブなデモを試し、Gemma のプロンプトの調整と改善に Gemini がどのように役立つか確認しましょう。

  • このライブラリには、PyPI でアクセスできます。

  • Vertex AI Studio の Refine Prompt で、上記の方法を利用できます。

プロンプトのデバッグ: Google Cloud への LIT のデプロイを効率化

プロンプトのデバッグは、責任ある AI 開発に不可欠です。Google Cloud の Learning Interpretability Tool(LIT)のデプロイ操作が向上し、短時間で簡単に実行できるようになりました。

  • 効率的で汎用性の高いモデルの提供: LIT の新しいモデル サーバー コンテナを活用して Hugging Face や Keras の LLM を Cloud Run GPU にデプロイし、生成、トークン化、顕著性スコアをサポートします。

  • LIT アプリの接続機能の拡張: Vertex API(生成のみ)を通して、セルフホスト モデルまたは Gemini にシームレスに接続します。

Learning Interpretability Tool (LIT) on Google Cloud.

皆さんのフィードバックをお待ちしています!

Google デベロッパー コミュニティ Discord の会話に参加して、これらの新機能に関するご意見をお聞かせください。皆さんからのフィードバックを聞き、引き続き、責任ある AI の未来を一緒に築いていきたいと考えています。