今、私たちが生きているのは、AI が可能性の限界を広げ続けているエキサイティングな時代です。People of AI ポッドキャストは、過去 2 年間にわたってその革命の最前線に立ち、時代を変えるこのテクノロジーの未来を作り上げる人々のストーリーを紹介してきました。そしてシーズン 3 では、AI の未来を築き、開こうとしている人々から、感動的なストーリーやキャリアにまつわるエピソードをうかがってきました。そのすべてが、以下の重要なテーマに結びついています。
最大のテーマの 1 つは、オープンソースとコミュニティの力によって AI が民主化され、イノベーションが進展していることです。François Chollet は、幅広いアクセシビリティを備え、好みのフレームワークに関係なく誰でも利用できる Keras 3 モデルについて話しています。Kathleen Kenealy は、Google のオープンモデル ファミリーである Gemma の開発と、それによる AI コミュニティへの影響について語り、デベロッパーがさまざまなアプリケーション向けにモデルをファイン チューニングしたり、パーソナライズしたりできるようになると指摘しています。「私たちは、人々が Gemma を使い、動かして、何かすばらしいもの、新しい機能、新しいプロダクト、新しい研究を作り出してもらいたいと思っています」。Jeanine Banks は、使いやすいデベロッパー ツールを作るという Google の取り組みと、その推進を後押しするコミュニティのコラボレーションの価値について話しています。「テクノロジーに触れれば、人々の制作や創造の能力が開花します。そのことを本当に理解すれば、生活水準や生活の質が変わります。自分たちだけでなく、同じコミュニティやの同じ国の人々も含めてです。私たちがすべきことは、それをできる限り多くの人に広げていくことです」
出演者の多くが語っているのは、AI には現実世界の課題に対処し、アクセシビリティを向上させる可能性があることです。Adrit Rao は、末梢動脈疾患を診断する AI 搭載アプリを開発し、医療分野における AI の力を実証しています。Sachin Kotwani は、遠隔地の公共事業従事者支援などのタスクに、オンデバイス大規模言語モデルを使っています。Indira Negi は、ゲイツ財団で行っている取り組み、すなわち開発途上国の母子医療改善を目的とした AI ハードウェアへの投資について話しています。「特にリソースが限られた環境において、AI は医療の成果を改善する強力なツールになります」
進化するインテリジェンスと AI の能力の定義に触れたエピソードもたくさんありました。Tris Warkentin は、Gemma の取り組みをもとに、AI で真のパーソナライゼーションを実現し、ユーザーが独自の方法でテクノロジーを利用する可能性について話しています。François Chollet は、大規模言語モデルが有用であることを認めながらも、記憶と真の知性や推論、自律性を同一視しないよう警鐘を鳴らしています。「インテリジェンスとは、新しいスキルを効率よく習得できる能力であると考えています。この点では、LLM のスコアはゼロではないものの、非常に低いものになります。人間レベルの AI や、そこに到達するために必要なものについて話すなら、私たちはまだほど遠い場所にいるとしか言えません」
いくつかのインタビューを通して、最後のテーマが浮かび上がってきました。それは、AI が仕事の環境に影響を与えるかどうかということです。とはいえ、出演者の皆さんは非常に未来を楽観視しており、その知恵を共有してくれました。9 歳のころから、ずっとプログラミングに情熱を持ち続けている Mat Velloso は、重要なのは自分の興味を追求することであり、人々を結びつけるうえで鍵となるのが情熱とテクノロジーを組み合わせることだと述べています。「AI によって、人と人はこれまで以上に密接に結びつくことになるはずです。……人間のプレミア、人間であることが表す価値は、ますます高まることになるでしょう」。Logan Kilpatrick も、これまでの経験からこの点に共感しています。「私の心に強く響いているのが、人助けとコーディングとの交差点です。今、私をワクワクさせてくれているのは、このことだと思っています」。薬学からデータ サイエンス、そして起業家というキャリアを歩んできた Tina Huang は、貴重なスキル（「アイデンティティ資本」）を習得し、雇用市場の進化するニーズに適応する力について、そして AI を使ってキャリアを進化させる方法について話し、「そういったツールは、避けるよりも学ぶ方が絶対に得です」とアドバイスしています。
シーズン 3 のストーリーは、説得力のある 1 つの姿を描き出しました。それは、急速に進化し、重要な課題に対処し、アクセシビリティを向上させ、個人を輝かせる可能性を持つ AI です。AI の利用を民主化し、多様でインクルーシブなエコシステムを育成してイノベーションを起こすために重要になるのは、オープンソース、コミュニティのコラボレーション、そして継続的な学習です。
AI の領域は、研究開発から日常生活へと爆発的に拡大しています。この変化によって、AI の担い手であることの意味はどのように再定義されるのでしょうか。シーズン 4 では、この問いについて探求し、AI の担い手として現在を生きることの意味を再考したいと思います。
私たちは今後も、ゲストの皆さんが個人として、そして仕事を通して AI の領域にアプローチした経験に注目しながら、その過程でそれぞれが開発してきた重要な作品やプロダクトを取り上げます。こういったあらゆる変化の中でどのように最新技術に追従しているのか、どう AI を仕事や生活に取り入れているのか、そしてそれが重要な問題の解決や生産性、キャリアの深化、未来の仕事の形成にどのように役立っているかについて、具体的に紹介します。シーズン 4 の新しいエピソードは、10 月 17 日（木）より、毎週木曜日に公開されます。X や LinkedIn でフォローして、現在の AI が人やそのキャリアにどのような影響を与えているのか、そしてどのような問題を解決するのかをシーズン 4 でお聞きください。
People of AI は一般に向けたポッドキャストであり、AI の未来を形作り、切り開こうとしている人々の感動的なストーリーやキャリアを紹介します。私たちは、AI の道を歩むすべての一般の人々にインスピレーションや知識を与え、その人がどの段階にあるかにかかわらず、サポートすることを目指しています。この 5 つ星評価のポッドキャストで司会を務めるのは、Google の AI デベロッパー リレーションズ チームの Ashley Oldacre と Gus Martins です。このポッドキャストは Google が提供しています。出演者の発言はすべて本人の意見であり、Google による支持を表すものではありません。
