本日の Open Source Summit North America で、Linux Foundation は、Amazon Web Services、Cisco、Google、Microsoft、Salesforce、SAP、ServiceNow とともに、Agent2Agent プロジェクトの設立を発表しました。この新たな独立組織の設立を通して、Agent2Agent(A2A)プロトコルなどの相互運用性テクノロジーによるオープンで相互運用可能な AI エージェント エコシステムの育成を、緊密に協力しながら進めていきます。このプロジェクトは Linux Foundation によって運営され、Google が画期的な Agent2Agent(A2A)プロトコル仕様、付属 SDK、デベロッパー ツールを移管することから始まります。
A2A プロトコルは、異なる AI エージェント同士がコミュニケーションやコラボレーションを行うためのオープン スタンダードで、現在の人工知能の可能性を制限しているサイロを打破することを目的としています。現在、100 社を超える企業がこのプロトコルをサポートしており、AWS と Cisco が最新のバリデータとなっています。A2A プロトコルは、AI エージェントがお互いの機能を検出して、情報を安全に交換し、複雑なタスクを調整できるようにする共通言語を提供することにより、強力で協調できる革新的な AI アプリケーションの新たな時代を切り開きます。
Linux Foundation の中立的なガバナンスのもとに Agent2Agent プロジェクトを設立することで、この重要なコンポーネントがベンダーに依存せず、コミュニティによって主導されることが保証されます。この動きによって、オープンなコラボレーション、知的財産管理、長期的な維持管理のための堅牢なフレームワークが実現し、A2A プロトコルの採用と開発が加速します。
AWS では、エージェント型 AI はほぼすべてのカスタマー エクスペリエンスに不可欠になると考えています。A2A が Linux Foundation に加わることを歓迎し、AI を活用してアプリを開発するすべての人に幅広い機会が生まれることを期待しています。私たちはプロジェクトに貢献し、幅広く奥深いエージェント フレームワーク、プロトコル、サービスを利用できるようにすることを通して、このコミュニティをサポートします。
– AWS エージェント型 AI 担当 VP、Swami Sivasubramanian 氏
私たちは、オープンで相互運用可能なエージェントのインターネットというビジョンを常に信じています。エージェント間の相互運用性を幅広く採用する最速の道はコミュニティ主導の開発であるため、設立メンバーとして A2A プロジェクトに参加しました。ベンダーの境界を越えて実際に動作する相互運用性レイヤを開発するため、AGNTCY の主要オープンソース コンポーネント(ディレクトリ、アイデンティティ、SLIM メッセージング、オブザーバビリティ フレームワーク)に A2A サポートを直接組み込む作業を進めています。
– Cisco アウトシフト担当 GM および SVP、Vijoy Pandey 氏
オープン スタンダードは不可欠ですが、それは方程式の一部にすぎません。Microsoft は、オープンな相互運用性と、組織が責任を持ってエージェントを大規模展開するために必要なエンタープライズグレードの機能を組み合わせることで、エージェント型 AI の未来を作ります。A2A が中立的な非営利プロジェクトとして発表されたことを歓迎します。エージェント開発の次のオープン スタンダードを主導するために協力し合えることが楽しみです。
– Azure AI Foundry、プロダクト担当 VP、Yina Arenas 氏
Salesforce では、エンタープライズ AI の未来はエージェント間のシームレスなコラボレーションにあると考えています。そのため、Linux Foundation の A2A プロジェクトに参加できることをうれしく思います。私たちは、こういった重要な標準の策定をサポートすることを通して、オープン プラットフォームを拡張し、Agentforce を使って、切り離された複数のシステムが提供するソリューションを協調動作できるようにすることで、すべてのエコシステムで安全でスケーラブルな相互運用性を実現し、デジタル ワークフォースを強化します。
– Salesforce、プロダクト アーキテクチャ、VP、Gary Lerhaupt 氏
SAP は、Google Cloud などのエンタープライズ リーダーとともに、新しい A2A プロトコルの設立者となりました。このオープン スタンダードは、さまざまなベンダーのエージェントが対話し、コンテキストを共有し、協力して作業できるように設計されているので、従来は分断されていたシステム全体をシームレスに自動化できます。
– SAP SE、AI 担当 SVP およびグローバル責任者、Walter Sun 氏
Agent2Agent プロトコルの設立パートナーとなれたことは ServiceNow の誇りです。Agent2Agent プロトコルは、クロスプラットフォーム コラボレーション用に開発されたオープン スタンダードで、共通の原則に基づいて管理され、コミュニティからの意見で進化します。ServiceNow にはビジネス変革のための AI エージェント コントロール タワー機能やエンタープライズグレードの AI プラットフォームがあり、Google Cloud や幅広いコミュニティと連携して A2A を実現できるという稀有な立場にあります。これは、私たちのお客様だけでなく、エコシステム全体にとっても重要な一歩です。オープンで安全かつスケーラブルなインテリジェント エージェントを実現できるようになるからです。
– ServiceNow、プラットフォーム エンジニアリングおよび AI テクノロジー グループ担当 EVP、Joe Davis 氏
Linux Foundation のエグゼクティブ ディレクターである Jim Zemlin 氏は次のように述べています。「Agent2Agent プロトコル プロジェクトの新たな拠点となれることをうれしく思います。A2A は、Linux Foundation に参加することで、長期的な中立性、コラボレーション、ガバナンスを確保し、エージェント間連携による次世代の生産性を実現できるようになるでしょう」
私たちは、パートナーをはじめとするこの領域の関係者と協力し、A2A プロトコルを補完する幅広いオープン スタンダードに関する作業を進めています。これには、信頼できるエージェントのアイデンティティ、エージェント権限の委任、ガバナンス ポリシー、エージェントのセキュリティや評価などが含まれます。
A2A プロジェクトの目的は、AI の未来に情熱を注ぐすべての組織と個人をコミュニティに巻き込み、ともに貢献できるようにすることです。A2A プロトコルや参加方法の詳細については、Agent2Agent プロジェクトの GitHub をご覧ください。