Developer Journey は、世界各地の多様なデベロッパーを取り上げる月次シリーズであり、エキスパートになる過程で経験した課題、機会、成功について語ってもらいます。毎月、世界中のデベロッパーにスポットライトを当て、デベロッパーが活用している Google ツールや構築しているプロダクトを紹介します。
今月は、Google Developer Experts や Google デベロッパー グループなど、世界で活動しているデベロッパーに、お気に入りの Google ツールや、さまざまなコミュニティをサポートするために開発したアプリケーション、開発におけるインクルーシブ デザインの役割について詳しくお話を伺いました。
チュニジア共和国
Google Developer Expert、Angular
シニア ソフトウェア エンジニア
Lighthouse と Google PageSpeed Insights を使ってアプリケーションのパフォーマンスを調査し、ユーザー補助のスコアを確認しています。Google アナリティクスを使えば、アプリケーションのユーザーについていろいろなことがわかり、ユーザー エンゲージメントを測定することができます。さらに、Angular、Angular DevTools、Firebase、TensorFlow のほか、Google Cloud Platform のいくつかのサービスも使っています。
日常的に Angular を使ってウェブ アプリケーションを開発しています。コードの量が少なく、デバッグ時間が短くなり、スケーラビリティが高くなるので、短時間でウェブ アプリケーションを開発できました。Angular CLI は、アップグレード プロセスを含む多くのタスクを自動化してくれるので、かなりの時間を節約できます。
たくさんのウェブアプリやプログレッシブ ウェブアプリを構築しました。Angular、Firebase、TensorFlow を使っており、分野は保険、銀行、小売、教育などさまざまです。
Google Bard を使ってブログを作る計画があります。さまざまな言語のコンテンツの生成や、コンテンツの検索や更新も行えるようにしたいですね。
現在、ユーザー補助機能はオプションではなくなりました。他の開発目標と同じように重要なものであり、開発プロセスで適切なツールを使って自動化すべきものです。
プロフェッショナルの皆さんにアドバイスをいくつか贈りたいと思います。
失敗することもあるでしょう。失敗を受け入れることをいとわず、そこから学びましょう。
ブカブ、コンゴ民主共和国
Google Developer Expert、Firebase
Google デベロッパー グループ ウビラの主催者
フロントエンド デベロッパー
お気に入りは Firebase です。サービスとしてのバックエンドが提供されるので、さまざまなことがシンプルになるからです。専用サーバーを管理したり、スケーラビリティなどの複雑なバックエンドについて心配したりする必要がなくなります。
地元の小規模トレーダーがビジネス(在庫管理、財務、ホテル)を管理する際に役立つプライベート ERP アプリをいくつか構築しました。
普段から、Bard を活用しながらコードを文書化したり、テストしたりしています。今後は、さらに多くのプロジェクトで活用していきたいと思っています。
開発プロセスにおけるデザイナーの役割は非常に重要だと考えています。画面上の要素を適切に配置できるだけでなく、障がいを持つユーザーがアプリケーションにアクセスできるようになるからです。デザイナーは、さまざまな要素の色やコントラストの選び方、階層の作り方も知っています。
ユーザー補助は、アプリやプロダクトを作成する際の優先事項です。開発プロセスのすべての段階でユーザー補助を考慮しています。視覚障がい、聴覚障がい、運動障がい、認知障がいを持つ人など、あらゆる人がアプリにアクセスできるようにするために、さまざまなツールやリソースを活用しています。
私のアドバイスは、自分の道を選び、そこからそれないようにすることです。なぜなら、ソーシャル メディア、特に Twitter には、新しいテクノロジーのトレンドが登場してくるので、それに惑わされてしまうからです。ステップを飛ばさず、基本を学ぶようにしましょう。これが重要なのは、たとえ生成 AI でプロンプトを改善することであっても、その分野の確かな理解が必要になるからです。
ミュンヘン、ドイツ
Google Developer Expert、Android
フリーランス ソフトウェア エンジニア
日常的に使っているツールは Android Studio です。過去には、他のツールやフレームワーク(Firebase や TensorFlow など)を使ったこともあります。どのツールを選ぶかは、現在取り組んでいるプロジェクトのニーズによって異なります。
絶対的なお気に入りは Android Studio です。Android デベロッパーにとって、これは驚きではないでしょう。
これまで、多くのアプリやフレームワークに携わってきました。ドイツ鉄道(Deutsche Bahn)のアプリケーション、アラブ首長国連邦向けのコロナ関連アプリ、ベトナムの Alibaba 宅配業者向けアプリ、そして現在は、Compose 用の Google マップ ライブラリを開発しています。
アプリやソフトウェアの開発に、Bard や ChatGPT などのツールを広く活用しています。ただ、開発プロセスに大きな影響を与える段階には、まだ達していないと感じています。不正確な情報が返されたり、ハルシネーションが起こったりすることも多いからです。
私の実際の希望よりも、優先度ははるかに低くなっています。企業は予算が限られていることが多く、重要なことでも優先順位が低くなる場合があります。デベロッパー(およびコンサルタント)としての私の役割はアドバイスすることであり、A11y は過小評価されがちな主要トピックの 1 つです。
たとえば、スイスのユーザーの約 20% は何らかの障がいを抱えており、ユーザー補助機能に対応したアプリから恩恵を受けていることをご存知でしょうか?この数字を聞いて本当に驚きました。ほとんどの人は、このことを知らないはずです。この認識が広まれば、A11y に対応してそのメリットを受けるアプリが増えることでしょう。
新人デベロッパーの皆さんは、とにかく質問することです。疑問や質問があるのに、答えがないまま部屋を出ることは絶対に避けましょう。上級者がすべての答えを常に持っているとは限りません。知っているかどうかを知る唯一の方法は、質問することです。ミーティングで手を挙げることを恥ずかしく思わないでください。必要なことはすべて質問しましょう。人生の質は、質問の質によって決まります。