ターミナルを超えて: Gemini CLI が Zed に登場

2025年8月27日
Ryan J. Salva Senior Director, Product Management

Gemini CLI を Zed に統合、AI をコードエディタに直接取り込めるように


Gemini CLI は、MCP、マークダウンベースの命令カラーテーマカスタム拡張カスタムツールカスタム構成Open Telemetry などの新しい標準によってデフォルトで拡張できるよう構築されています。Google はあらゆるツールチェーンと統合できる軽量のオーケストレータとして Gemini CLI を構築したため、コミュニティで活発に開発が進められ、統合や拡張の数が爆発的に増えています。実際、Gemini CLI がリリースされてから 8 週間で、コミュニティでは Gemini CLI の機能を拡張する pull リクエストが 1,000 件マージされました。Gemini CLI は、拡張機能のエコシステムの拡大と相まって、Google 独自のものを含め、数々のエンジニアリング システムで急速に欠かせない要素となり始めています。

私たちはデベロッパーが愛用するツールとの連携を常に検討しており、Zed に注目したのも自然の成り行きでした。高性能のオープンソース コードエディタである Zed はすでに Gemini CLI チームの中で人気のある選択肢だったので、Zed の制作元に連絡して密接な連携ができないか話し合ったのです。その結果、本日より Gemini CLI と Zed が連携し、Gemini のモデルは Zed の Rust ベース環境に直接組み込まれることになりました。今後デベロッパーはエディタ本体を操作するのと変わらない速さでレスポンシブな AI 支援を受けられます。


Gemini CLI ♥️ Zed

ターミナルと IDE という 2 つの必須ツールが連携したことで、デベロッパーはすばやく正確に一般的な課題に取り組めます。たとえば、次のようなことができるでしょう。

  • コードを生成してインプレースでリファクタリング: コメントを書き、ホットキーを押して、すぐに生成された関数を取得できます。

  • 迅速な回答の取得: わかりにくいコードやエラー メッセージがあれば、その部分を示すことで、すぐに説明が表示されます。

  • ターミナルでの自然なチャット: Zed の統合されたターミナルで Gemini のコマンドを使い、これまで慣れ親しんだ形で幅広い質問を行えます。


新たな形のコラボレーション

もちろん、今回の連携は単なる機能にとどまりません。AI エージェントとのコラボレーションも強化されています。この新しいワークフローで、デベロッパーは常に主導権を握ることができます。特筆すべき点は以下のとおりです。

  • リアルタイムでエージェントをフォロー: Gemini による作業中、デベロッパーには状況がわからないということはありません。デベロッパーは複数ファイルでの変更をリアルタイムで追跡し、実行の流れを明確に把握できます。

  • pull リクエストなどのコードの確認: エージェントの処理が完了すると、その変更点が Zed の安定したレビュー インターフェースで表示されます。提案された各編集の差分が明確に示されるため、従来のコードレビューと同様のコントロールで変更をレビューし、承認や変更を行えます。

  • シームレスなハンドオフを実現: コピー&ペーストの面倒な作業は必要ありません。レビューが完了するとすぐにコードに戻り、そのまま作業を続けられます。

  • ファイル システム以外のコンテキストを提供: ローカル ファイル以外の情報をエージェントに提供できます。ドキュメントまたは API 仕様を含む URL を指定することで、難解な問題を解決するために必要なコンテキストをエージェントに付与できます。

早速開発してみたいという方は、

このコラボレーションを発表できることを大変嬉しく思います。同じ内容を Zed ブログでもお読みいただけます。

Gemini CLI と Zed は簡単に使い始めることができます。今後の皆さんの開発を楽しみにしています。これまで何度もお伝えしているように、Gemini CLI はオープンソースです。GitHub に参加して、ヘルプを求めたり、ソースコードを調べたり、問題を提起したり、コードを投稿したりすることで、すべての人にとってより良いものになるようプロジェクトを発展させることができます。

それでは、コーディングをお楽しみください。