MakerSuite で構築 – パート 1: はじめに

9月 26, 2023
Ray Thai Product Manager Google Labs

私たちは、デベロッパー コミュニティに革新的なソリューションを届けるツールとテクノロジーを常に探し続けています。生成 AI とは、機械学習モデルがパターンを学習し、テキスト、画像、動画、音声などの新しいコンテンツを作成する能力を指します。たとえば、大量のデータでトレーニングされた大規模言語モデル(LLM)などがこれにあたります。こういった機能はまだ発展途上ですが、PaLM 2 などのモデルが Project IDXAndroid Studio のボットなどのツールでコードの品質を高めて生産性を向上させたり、Bard のような新しい革新的なユーザー エクスペリエンスの構築に役立ったりしていることはもうご存知でしょう。すばらしいのは、とてもシンプルな形でこういったパワフルな LLM とやり取りできることです。そこで、「MakerSuite で構築」と題した 5 部構成のシリーズで、それをとても簡単に始められることをお伝えしたいと思います。

MakerSuite とは

MakerSuite を使うと、生成 AI アプリをすばやく簡単に構築できます。つまり、効率的な UI で Google の最新モデルのいくつかにプロンプトを入力し、プロンプトを実稼働環境で動作するコードに簡単に変換して、それをアプリケーションに組み込むことができます。本日、待機リストを削除して、179 の国と地域のすべての人が MakerSuite を使えるようにしました。

LLM プロンプトの秘訣

LLM とのやり取りは、わかりやすい言葉でプロンプトを作れば簡単に行えるため、誰でも LLM を利用できます。プロンプトは、1 つの入力でも構いませんが、コンテキストを柔軟に追加できるため、モデルから最適な応答を効率的に引き出すことができます。プロンプトの語句を微調整するだけで、さまざまな結果を得られることがわかるでしょう。こういったモデルの力を安全かつ効果的に活用するには、慎重にプロンプトを作成し、改善を繰り返す必要があります。

適切なプロンプト タイプを選ぶ: テキスト、データ、またはチャットか?

MakerSuite では、3 つのプロンプト タイプを使って目標を達成することになります。

1. テキスト プロンプト: 創造性を発揮する

MakerSuite のテキスト プロンプトは、自由形式の柔軟なエクスペリエンスを提供するので、プロンプトを通して自分自身を創造的に表現することができます。テキスト プロンプトを使うと、初心者も経験豊富なユーザーも、モデルと簡単に対話できます。

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MakerSuite のテキスト プロンプトでディナー パーティーのアイデアを生成する

2. データ プロンプト: 構造化された数ショット プロンプト

モデルから得たいものを正確に指定する例がある場合は、データ プロンプトがおすすめです。データ生成や翻訳など、一貫した入出力フォーマットを必要とするアプリケーションに最適です。

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MakerSuite のデータ プロンプトを使った逆引き辞書

3. チャット プロンプト: 会話型エクスペリエンスの構築

インタラクティブなチャットボットを作成したり、会話をシミュレートしたりしたい場合は、チャット プロンプトを使いましょう。このプロンプトを使うと、魅力的でインタラクティブな会話エクスペリエンスを構築できます。

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MakerSuite のチャット プロンプトで雪だるまとチャットする

MakerSuite を使うと、どのプロンプト タイプを選んでも、Google の最新モデルにプロンプトを簡単に入力し、新しいエキサイティングなユーザー エクスペリエンスを構築できます。

皆さんのアプリのリリースを楽しみにしています

AI によって、デベロッパーの仕事や創造性の意味が根本的に変化する中、私たちはデベロッパー コミュニティが最先端のモデルにアクセスできるようにすることに注力しています。私たちが確信しているのは、オープンで協力的なデベロッパー コミュニティこそ、進歩の鍵であることです。うれしいことに、LlamaIndexChroma などの企業は、MakerSuite を独自のイノベーションのビルディング ブロックとして活用しています。

179 の国と地域では、登録して MakerSuite を使ってみることができます。アイデアがほしい方は、サンプル プロンプトをご覧ください。実際にプロンプトを入力して、モデルが何を生成するかを確認することもできます。十分に設定できたと感じたら、MakerSuite からコードを簡単にエクスポートできるので、さっそくアプリケーションやプロダクト、サービスに組み込むことができます。API を使ってモデルに直接プロンプトを入力したい方は、登録して、MakerSuite から API キーを取得してください