Google Pay の Visa デバイス トークンで、債務責任の移行が一般提供 [1] されることをお知らせします。
Mastercard デバイス トークンの債務責任はすでに発行銀行にありますが、Visa で債務責任の移行を利用できるのは、ヨーロッパ地域に発行銀行がある適格なデバイス トークンのみとなっています。
トランザクションで債務責任の移行が認められると、不正トランザクションによる損失を補償する責任は、販売者から発行銀行に移ります。この変更により、デバイス トークンを使用して行われる適格な Google Pay Visa トランザクションで、債務責任の移行を利用できるようになります。
適格な Visa トランザクションの eciIndicator 値は 05 となります。PSP は、支払い方法トークンを復号化することで、eciIndicator 値にアクセスできます。販売者は、PSP に確認することで、債務責任の移行の対象となる適格なトランザクションに関するレポートを入手できます。
{
"gatewayMerchantId": "some-merchant-id",
"messageExpiration": "1561533871082",
"messageId": "AH2Ejtc8qBlP_MCAV0jJG7Er",
"paymentMethod": "CARD",
"paymentMethodDetails": {
"expirationYear": 2028,
"expirationMonth": 12,
"pan": "4895370012003478",
"authMethod": "CRYPTOGRAM_3DS",
"eciIndicator": "05",
"cryptogram": "AgAAAAAABk4DWZ4C28yUQAAAAAA="
}
}
次の表は、Visa と Mastercard のデバイス トークン トランザクションにおけるすべての eciIndicator 値のリストです。
Visa と Mastercard では、この表にない eciIndicator 値が返されることはありません。
今月より、販売者は Google Pay & ウォレット コンソールからオプトインできます。ヨーロッパの販売者(すでに債務責任の移行を利用している場合)は、自動登録されるため、操作は必要ありません。
Google Pay トランザクションで債務責任の移行を有効にするには、次の API パラメータが必要です。
米国では、次の MCC コードは債務責任の移行対象から除外されます。
Google Pay トランザクションを債務責任の移行対象とするには、前述のパラメータ totalPrice と totalPriceStatus を含める必要があります。totalPrice=0 のトランザクションや、totalPrice をハードコードしているトランザクション(常に同じ金額だが、ユーザーへの請求額は異なる)は、債務責任の移行対象となりません。
Visa デバイス トークンを使っており、すべての条件が満たされている Google Pay API トランザクションは、ファシリテーション時に債務責任の移行対象となります。ただし、債務責任の移行対象となるトランザクションが、トランザクション承認処理中に、ネットワークによってダウングレードされる場合があります。
まだ Google Pay をご利用になっていない方は、こちらのドキュメントを参照して、Google Pay の統合をすぐに始めることができます。GitHub の Android 用サンプルアプリで統合の詳細を確認したり、ウェブ統合用に Google が用意しているボタン コンポーネントを活用したりすることもできます。準備ができたら、Google Pay & ウォレット コンソールに移動し、本番環境でのアクセス用に統合を送信してください。
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[1] 動的料金設定の更新 またはその他の コールバック メカニズム を使っている販売者と PSP を対象とした Visa デバイス トークンの債務責任の移行の変更は、今年中にロールアウトされる予定です。