今年、位置情報ベースの AR エクスペリエンスにより、ユーザーがコンテンツを操作、活用、発見する方法が劇的に変わります。物理的な場所にデジタル属性を追加することは、通常のユーザーが新しい体験を発見する方法として、ますます自然で直感的なものになっています。また、デベロッパーやクリエイターにとって、これまで以上にシームレスで本格的なものになり、効率的にエクスペリエンスの開発や公開を行えるようになっています。
CES で Android バーチャル ガイドを作成し、直接イベントに参加する方の利便性を向上させたり、サンフランシスコのジャパンタウンにある Paper Tree の折り紙とデジタル時代を融合させ、エキサイティングなショーウィンドウ体験を作成したりすることなど、私たちのツールによって、デベロッパーやクリエイターは簡単に開発を行ったり、ユーザーのインタラクションを向上させたりできるようになっています。
昨年リリースした Adobe Aero と Unity の Geospatial Creator1 は、ARCore と Google Maps Platform の Photorealistic 3D Tiles を利用しています。デベロッパーやクリエイターは、コーディング能力をほとんど、あるいはまったく必要とせずに、世界に紐付く没入型エクスペリエンスを数分で構築することができます。その後開催された Google の Immersive Geospatial Challenge では、2,700 人以上の参加者が Geospatial Creator を使い、エンターテイメント、イベント、地域の魅力、旅行、コマースなどのさまざまなユースケースで、優れた AR 体験を作成しました。
この 1 年の間に、コンテンツの作成はこれまで以上に簡単になったものの、コンテンツを適切なユーザーに確実に届けるのは難しいという声が一貫して寄せられました。そのため、私たちは、作成した Geospatial AR を多くのユーザーに届けるための新しい方法を模索してきました。
Google マップは、世界中の 10 億人以上の人が経路案内や場所の検索に使っています。その Google マップの中で一部のパートナーによる優れた AR コンテンツを紹介するパイロット プログラムについてお知らせします。モバイル デバイスで、ストリートビューやマップのレンズを使うと、地理空間 AR コンテンツが表示されます。
ユーザーは、Google マップで場所を検索するだけで、AR コンテンツを見つけることができます。選択した観光スポットに AR コンテンツがあり、ユーザーがその近くにいる場合は、「AR Experience」と表示されている画像をタップし、マップでレンズを使う場合と同じように、スマートフォンを持ち上げるだけで利用できます。リモートでその場所を見ている場合は、ストリートビューで同じ AR エクスペリエンスを体験できるため、場所に関係なくシームレスで使いやすい操作になっています。さらに、ディープリンク URL や QRコードを使って、ソーシャル メディアでエクスペリエンスを共有し、広めることができます。
早期アクセス プログラムは、6 か月間のパイロットとして、今年のうちにシンガポールとパリで開始される予定です。こういったエクスペリエンスがどのように実現されるかを知っていただけるように、シンガポール観光局および Google Arts & Culture と協力し、実際のユースケースを開発しています。この取り組みを通して、パートナーが最も適したユーザーに最も幅広くアプローチする方法を示したいと考えています。
シンガポール観光局と地元の観光パートナーは、Merli の没入型アドベンチャーの AR エクスペリエンスを超えて、市内の主要な観光地全体で新しい没入型の観光スポットを提供しています。シンガポールのチャイナタウンやガーデンズ・バイ・ザ・ベイなど、人気のランドマークを巡るエキサイティングな旅に出かけましょう。伝統的なドラゴンダンスを見たい場合や、マクスウェル フードセンターで食べることができる地元の料理を確認したりしたい場合は、シンガポールからでも世界中のどこからでも、Google マップでさまざまな AR エクスペリエンスを見つけて楽しむことができます。
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私たちは、Google Arts & Culture と Rock Paper Reality と連携し、人々が時間をさかのぼるお手伝いをするためにパリに来ています。セーヌ川沿いの 1900 年万国博覧会の各国のパビリオンや、実現しなかったエッフェル塔の改修を確認しましょう。Google マップの地理空間 AR コンテンツなら、誰もが没入型の魅力的な体験を通じて、当時のことを詳しく学んだり、Google Arts & Culture のストーリーを深くまで味わったりすることができます。今年の夏には、文化的、歴史的なストーリーをすべて紹介しますので、どうぞお楽しみに!
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私たちは、皆さんの AR コンテンツ作成エクスペリエンスをさらに向上させることに取り組んでいます。そこで、たくさんのアップデートをロールアウトし、Geospatial Creator によるコンテンツ作成のパフォーマンスと効率を向上させています。
まず、Adobe Aero の Geospatial Creator が誰でも利用できるようになったことをお知らせします。つまり、待機リストはなくなっています。世界中のクリエイターは今すぐこれを導入し、世界規模の AR エクスペリエンスを構築できます!また、ローカライズにかかる時間とアンカーの精度を継続的に向上させ、作成した AR をさらに高い精度で配置できるようにしています。
次に、今年すでにリリースした Geospatial Creator のアップデートで、デベロッパーが Unity Editor で C# プログラミング言語を使って多くのアンカーを作成したり調整したりできるようにしています。これにより、没入型エクスペリエンスをたくさんの場所に拡大できます。Google Maps Platform の Places API を使うと、作成した 1 つのコンテンツを一度の操作で希望の場所すべてに紐付けて、関連する場所情報を提供できます。
3 つ目として、ARCore Geospatial API の対象を2 インドに拡大します。インドには、特に革新的なクリエイターや熱心な視聴者が住んでいます。今年は、まずどのように Android に拡張されるかについてお知らせします。皆さんの作品を楽しみにしています!
Google AR、Geospatial Creator などの最新情報については、LinkedIn(@GoogleARVR)や X(@GoogleARVR)をフォローしてください。また、ARCore と Geospatial Creator のウェブサイトにアクセスして、Google の AR テクノロジーを使用してエクスペリエンスの構築を開始する方法をご確認ください。
1 免責事項:: Geospatial Creator と Photorealistic 3D Tiles は、 49 か国、2,500 以上の都市で利用できます。
2 免責事項:: Geospatial API は、ストリートビューの対象地域で利用できます。