先日の Google I/O の発表では、Kotlin Multiplatform(KMP)を使ってモバイル、ウェブ、サーバー、PC プラットフォームでビジネス ロジックを共有することをおすすめしました。そして、Google Workspace で KMP を使おうという取り組みの次の活動の場所となったのが、KotlinConf 2024 でした。そこではハイライトが共有され、Kotlin コミュニティと交流する機会が持たれました。
Kotlin Multiplatform は JetBrains によって開発されました。これを使うと、Kotlin コードをプラットフォーム ネイティブのバイナリにコンパイルし、最新のメモリ管理言語の機能をフル活用して、クロスプラットフォーム アプリを開発できます。Google Workspace チームはこのアプローチに長期にわたって取り組み、さまざまなプラットフォームでビジネス ロジックを共有できるようにしています。
Android チームは KMP のサポートに取り組んでおり、先日には KMP をサポートする Room のアルファ版をリリースしました。今日現在、アノテーション、コレクション、DataStore の KMP サポートは安定版となっています。また、Lifecycle、ViewModel、Paging ライブラリを共通化し、Android 以外のプラットフォームに組み込めるようにしました。
カンファレンスは基調講演で始まり、その中で Google の Jeffrey van Gogh が Kotlin エコシステムに対する Google の貢献について、概要を説明しました。そこで Jeffrey は、Google がどのように Kotlin Multiplatform(KMP)を活用し、プロダクト ポートフォリオ全体の開発を効率化しているかについて詳しくお話ししました。また、Google のプロジェクトで KMP を利用することで、コード共有と効率化という利点を得られたこと、Android アプリ開発に関する最新の推奨事項に準拠できたこともお伝えしました。
KotlinConf 2024 のテクニカル セッションでは、さまざまなトピックを取り上げています。
私たちは常に、Kotlin コミュニティと積極的に交流する方法を模索しています。KotlinConf に参加した方は、私たちのブースを確認したり、エンジニアとチャットしたり、質問に答えてもらったり、Kotlin や KMP を活用する方法を詳しく学んだりするチャンスがあったはずです。
さらに、KMP についての更新版ドキュメントや新しいモバイル サンプルを確認できます。こういったリソースには、KMP を学び始めるために必要なものがそろっているはずです。フィードバックがある方や問題が発生した方は、こちらのリンクからお知らせください。
私たちは Kotlin の将来に期待しており、AndroidX ライブラリの KMP サポートを拡大する予定です。皆さんがどのようにして次世代アプリに KMP を採用し、開発を進めるのか、楽しみにしています。
このイベントを実現し、Kotlin ファンを集めてくれた KotlinConf の主催者、講演者、参加者、そして Kotlin コミュニティ全体に感謝いたします。