Google I/O 2023 では、Google Pay に追加する新機能のいくつかを紹介するとともに、これらの新機能を使用して連携を簡素化および強化し、アプリケーションやウェブサイトでの支払いの際にユーザーに付加価値を提供できるようにする方法について説明しました。
ここでは、イベントで取り上げた内容の概略を説明します。または、セッションの録画を YouTube の Google Pay と Google ウォレットの新機能でご覧いただくこともできます。
Google Pay は、最先端の決済ネットワーク セキュリティ機能を活用した適格なトランザクションに関して、Android デバイスでの不正行為による債務責任をなくすための保護機能を拡大しています。これまで、この保護機能により Mastercard でのオンライン決済が保障されていましたが、本日からは、この特権適用を拡大し、Google Pay を使用した適格な Visa オンライン トランザクションに関しても、販売者債務保護が適用されます。
さらに、決済フォームを確認して Google Pay へ追加する方法が簡単になります。一例として、Google Pay では、支払いトランザクションの前と後の両方でカード認証がサポートされるようになりました。これにより、Google Pay ユーザーは、OTP コードや銀行アプリから保存済みのカードを認証できるようになりました。この場合、銀行アプリでは、オンラインとオフラインの両方で安全でシームレスなトランザクションをサポートするデバイス固有のトークンが作成されます。
ユーザーの手間を増やすことなく、不正行為を削減して、認証率を向上さるという Google のミッションの一環として、新しいサービスである Secure Payment Authentication に積極的に取り組んでいます。これは、リスクとコンプライアンスに基づく認証ニーズに対応するために構築されたサービスであり、追加承認が必要な適格な支払いトランザクションに対して使用できるほか、安全で高性能なデバイスに紐付いたトークンにより 2 要素認証を行うことができます。
Google は、このサービスが認証パフォーマンスをどのように向上させるかを理解してもらうために、早期アクセス プログラムの一環として、皆さんのようなデベロッパーが所属している企業と連携しています。現在、不正行為が皆さんのビジネスの課題になっている場合は、Google に連絡して、Secure Payment Authentication で認証戦略をカスタマイズしてみてください。
最新のマテリアル 3 デザイン原則を適用して、Google Pay のボタンの外観を新しくします。新しい Google Pay ボタンには 2 つのバージョンがあり、ダークモードでもライトモードでもアプリケーションの見栄えがよくなります。
また、Android での連携を簡素化する新しいボタンビューも導入しています。このビューでは、XML レイアウトでボタンのテーマや角の丸みなどのプロパティを直接設定できます。現在、新しいボタン API はベータ版でご利用いただけます。Android の更新されたチュートリアルを読んで、すぐに新しいボタンビューを使ってみてください。
当四半期中に、Android の新しいボタンビューを構成して、Google Pay で決済を完了するために最後に使用したカードなどの追加情報をユーザーに表示できるようになります。
Google Pay のテストスイートへのアップグレードである PSP テストカードをご紹介します。このアップグレードにより、お望みの決済サービスのテストカードを使用してエンド ツー エンドのテストシナリオを構築できるようになります。また、決済サービスの特定のテストカードが Google Pay の支払いシートに表示されるようになり、追加のテスト戦略が、手動でも自動でも可能になります。
このアップグレードではテストの自動化もサポートしているため、Android 上で UI Automator や Espresso などの使い慣れたツールを使用してエンド ツー エンドの UI テストを作成し、CI/CD フローに追加して、購入手続きをさらに強化することもできます。現在、Google Pay の新世代テストスイートはベータ版であり、ウェブサポートは今年中に開始する予定です。
昨年、Android と Chrome に仮想カードを導入しました。それ以来、多くのデベロッパーに採用されており、安全でスムーズなオンライン購入手続きを数百万人のユーザーに提供しています。ユーザーは仮想カードを使用することで、より迅速に購入手続きを行うことができ、不正支出が減少したと報告しています。また、オンライン トランザクションが拒否されることも少なくなりました。
自動入力は、購入手続きをスムーズに行うために視覚的な面で改善されており、間もなくユーザーはヨーロッパの銀行口座を使用して支払いフローを完了できるようになります。自動入力を使用しているデベロッパーには、Chrome DevTools で購入手続きの動作を改善するための推奨事項を紹介しています。また、自動入力機能を改良して複数のフレームにまたがったフォーム記入を改善し、支払いをより安全に行えるようにしています。
Google Pay と Google ウォレットの Google I/O 基調講演で詳細を確認してください。
Google は、Google エコシステム全体で支払いの検証済みフォームの数を増やし、安全が確保されたシンプルかつ便利なオンライン決済を引き続き推進していきたいと考えています。また、他の事業者の活力となり、消費者のために変化を加速していく手段を提供します。
当四半期中に、Android アプリケーションの新しいボタンビューを構成して、Google Pay で決済を完了するために最後に使用したカードなどの追加情報をユーザーに表示できるようになります。また、Android 向けに発表されたものと同じカスタマイズ機能を今年中にウェブサイトに導入することにも取り組んでいます。
さっそく Google Pay と連携してみたい方は、ドキュメントをご覧ください。
連携の詳細については、GitHub のサンプルソース アプリケーションをご覧ください。
準備ができたら Google Pay & ウォレット コンソールにアクセスし、本番環境へのアクセスを申請しましょう。