本日は Google Identity チームより、Chrome ブラウザの新しい FedCM (Federated Credential Management) API との統合をテストするためのデベロッパー向けベータ版プログラムについてお知らせします。
今回の更新は、Chrome ブラウザで以下のいずれかを利用するすべての Google Identity Services (GIS) ウェブ デベロッパーを対象としています。
GIS では現在、サードパーティ Cookie を使用して、ユーザーが簡単にウェブサイトにサインアップ、サインインできるようにしています。そうすることで、パスワードへの依存が減り、ユーザーがより安全にサインインできます。しかし、プライバシー サンドボックスの取り組みの一環として、2024 年に Chrome によるサードパーティ Cookie のサポートを段階的に廃止する予定です。ユーザーのオンライン プライバシーの保護がその目的です。
サードパーティ Cookie に代わる新しいプライバシー保護手段として、W3C FedID コミュニティ グループがフェデレーション ID プロバイダ向けの FedCM API を開発しました。Google は、引き続きこの新しい FedCM ソリューションにより、GIS を使ったウェブサイトへのサインアップとサインインで安全で効率化されたエクスペリエンスを実現します。
FedCM には次のようなメリットがあります。
Chrome ブラウザによるサードパーティ Cookie のサポート廃止計画を受けて、今後 1 年間で GIS ワンタップ機能と自動サインイン機能を使用しているデベロッパーを FedCM に移行する予定です。ほとんどのデベロッパーについては、この移行は GIS JavaScript ライブラリへの更新(後方互換性あり)を通じてシームレスに行われます。GIS JavaScript ライブラリはバックグラウンドで FedCM API を呼び出すため、デベロッパーによる変更は不要です。ただし、一部のウェブサイトでは、カスタム レイアウトやサインイン プロンプトの配置の更新など、わずかな変更が必要な場合があります。ウェブサイトに変更が必要かどうかを確認するには、移行ガイドの記事をご覧ください。そして、FedCM ベータ版プログラムへのご参加をお勧めします。
FedCM により、サードパーティ Cookie のサポート終了後も、GIS は引き続きシームレスなユーザー エクスペリエンスを提供します。新たな FedCM API によって生じる既存のユーザー フローやウェブサイトへの変更は最小限です。更新後のワンタップと自動サインインのユーザー プロンプトは次のとおりです。
GIS は、2023 年 11 月より段階的にトラフィックを FedCM に移行します。ほとんどのデベロッパーについては、必要な変更は最小限です。ウェブサイトで GIS ワンタップまたは自動サインインを使用している場合は、次のタイムラインをご承知おきください。
Chrome ブラウザでデフォルトでサードパーティ Cookie がブロックされるようになると、GIS ワンタップが正常に機能するためには、FedCM の使用が必須となります。
今後の変更に備えて、すべてのデベロッパーに現在利用可能なベータ版プログラムに参加して、FedCM API をテストすることをお勧めします。まずプログラムの詳細を確認するには、デベロッパー サイトをご覧ください。技術サポートが必要な場合は、Stack Overflow で google-signin タグを確認してください。FedCM ベータ版プログラムに関するデベロッパーの皆様からのフィードバックをお待ちしております。gis-fedcm-feedback@google.com までお寄せください。