すべての人に対応したコード: LGBTQIA+ プロダクト インクルージョンの 10 原則

6月 26, 2023
Danny Rozenblit Developer Marketing

LGBTQIA+ プライド月間が終了すると、レインボー カラーが店舗やソーシャル メディアのロゴから姿を消します。しかし、よく考え抜かれた形でインクルージョンを実現することは依然として必要です。デベロッパーは、LGBTQIA+ インクルーシブなプロダクトを開発し、テストやデザインの選択が他の人たちにどのように影響するかを毎日考えることで、プライド月間の趣旨を 1 年を通じて堅持することができます。

サイト、アプリ、ゲーム、ソフトウェア システムを LGBTQIA+ の人々にとってよりインクルーシブなものにすることで、最終的には、すべての人のユーザー エクスペリエンスを向上させることができます。そこで、デベロッパーが LGBTQIA+ インクルーシブなプロダクトを開発する 10 の方法を紹介します。

すべての人を考慮に入れた開発を行う際に配慮すべきコア原則(すべてを網羅しているわけではありません)を以下に示します。

codeforall1

言葉が重要

1. ジェンダー インクルーシブでノンバイナリーな言葉を使う

言葉は、インクルーシブな環境を作る上で重要な役割を果たします。ジェンダーについての想定を避け、可能な限りジェンダー ニュートラルな言葉を使用するよう努めてください。「彼」や「彼女」のようなジェンダーを指定する言葉を使用する代わりに、「人たち」や「人たちの」のようなジェンダー ニュートラルな言葉を選択しましょう。ユーザーが自分で代名詞を指定できるようにしたり、インターフェースで「ユーザー」や「人」などのジェンダー ニュートラルな言葉を使うことが大事です。また、代名詞を選択しないと、重要なコンテンツにアクセスできないようにすることは避けてください。誰もが自分のジェンダーを他人に知らせたいと思っているわけではありません。さらに、絶対に必要でない限りは、ジェンダーに基づく選択を要求したり、トラッキングしたりしないようにすることを検討してください。

2. ジェンダーに基づく用語に注意する

たとえば、「母親」または「父親」ではなく「両親」を使用することで、プロダクトにジェンダー ニュートラルな言語を取り入れることができます。ジェンダー インクルーシブな表現を採用することで、性別や性自認に関係なく、すべてのユーザーに歓迎の気持ちを伝えることができます。

3. 代名詞と性自認の選択について理解する

ユーザーに性別を選択するよう求める場合は、何を最適化したいのかをしっかりと理解してください。オーディエンス内の区分を理解することでしょうか?あるいは、非シスジェンダーの人々からの知見を蓄積することを特に意図しているのでしょうか?もしそうなら、そうした意図が選択肢に反映されていることを確認してください。

一般的な例として、次のような質問と選択肢が挙げられます。

  • あなたに最も近い性別を選択してください。
  • A)女性 B)男性 C)ノンバイナリー D)ジェンダークィア E)その他

シスと非シスの人々を区別する場合は、そうする理由や目的があることを確認してください。たとえば、サミットへの参加登録ではなく、健康調査の際に性別を指定するのは理にかなっているでしょう。また、ジェンダー アイデンティティに基づいて代名詞を想定するのは避けましょう。もし、そのような想定を行う場合は、リクエストや質問、そして想定の理由に透明性があることを確認してください。

4. 固定観念や思い込みを避ける

プロダクトを設計および開発する際は、LGBTQIA+ の人々について固定観念を助長したり、臆測を立てたりしないようにしてください。社会における支配的な考え方や視点を固定化させる可能性のある紋切り型のイメージや不快なイメージの使用は避けてください。代わりに、多様なアイデンティティや経験を事実に基づいて表現することにフォーカスしてください。現実の人々をプロダクトに正確に反映させることが重要です。そうすれば、プロダクトがよりアクセスしやすく、便利で、現実的なものになります。

codeforall2

プライバシーと各自の裁量権が何よりも重要

5. プライバシーと安全機能を実装する

すべてのユーザー、特に固有のリスクやプライバシーの問題に直面する可能性のある LGBTQIA+ の人々のために、安全で安心な環境を整えることは非常に重要です。ユーザーがプライバシー設定を行えるようにし、性的指向や性自認が特定される可能性のある個人情報を非表示にするオプションを追加しましょう。LGBTQIA+ に関するデータを収集することは、特定の国に住む人々を危険にさらす可能性があります。プロダクト内にあるハラスメント、ヘイトスピーチ、あらゆる形態の差別に対処するために、しっかりした報告機能とモデレーション機能を実装してください。プライバシーと安全を優先することで、LGBTQIA+ ユーザーの快適な生活を守るという確固とした姿勢を示すことができます。

6. 柔軟なアカウント設定を可能にする

多くのプラットフォームでは、ユーザーはアカウント設定時に個人情報を提供する必要があります。ただし、LGBTQIA+ の方々は、性自認や性的指向を開示することに抵抗を感じる可能性があるため、個人情報の提供については注意する必要があります。プロダクトのコア機能を使用するために必要でない場合は、入力欄をオプションにしたり、ユーザーが特定の質問をスキップできるようにしたりすることを検討してください。また、ユーザーに情報の一般共有を要求しないことで、よりインクルーシブなユーザー エクスペリエンスを提供することができます。

7. 設定でユーザーの性別、名前、メールアドレスを簡単に変更できるようにする

ユーザー名やプロフィール名を簡単かつスムーズに変更できるようにする方法を考えてください。追加の書類(銀行、信用調査機関、医療施設が発行するもの)が必要な場合は、変更を行うための手順を明確にしてください。このプロセスは、ユーザーがサポートに問い合わせることなく実行できるのが理想的です。サポートに問い合わせることが必要な場合、ユーザーはリスクが非常に大きいと感じる可能性があります。

codeforall3

成長することに責任を持つ

8. 自分自身を理解して学ぶ

インクルーシブなプロダクトを開発するには、LGBTQIA+ コミュニティとそれが直面する課題、そして性自認と性別に関するデベロッパー自身の考えや感じ方を深く理解することが非常に重要です。時間をかけて、性別や性的多様性、LGBTQIA+ の用語、関連する社会問題について学ぶことが大事です。LGBTQIA+ コミュニティと関わり、ワークショップや会議に参加し、信頼できるソースの情報に触れて知識を広げましょう。こうしたトピックに精通することで、LGBTQIA+ の人々の多様な経験を反映および尊重したプロダクトを作る準備が整います。

9. インクルーシブなユーザー調査

ユーザー調査を実施し、LGBTQIA+ の人々を対象に含めることで、デベロッパーは LGBTQIA+ の方々の独自のニーズ、好み、課題について深い洞察を得ることができます。このアプローチにより、真にインクルーシブであるとともに、LGBTQIA+ コミュニティの多様な経験に配慮したプロダクトを作ることができます。コミュニティ内のどのユーザーを対象とするかを検討する際には、インターセクショナリティ(交差性)を考慮することを忘れないでください。人種、国籍、障害、家族の状態や階級などのアイデンティティ要因は、ジェンダーやセクシュアリティと混じり合い、個々の経験をユニークで複雑なものにします。対象ユーザーが誰であるかにかかわらず、ジェンダーやセクシュアリティ以外のアイデンティティ要因もユーザー エクスペリエンスに影響します。LGBTQIA+ のさまざまな視点を確認し、今後のテストフェーズに継続的に組み込むようにしてください。

10. 定期的に更新し繰り返す

インクルージョンは継続的なプロセスであり、プロダクトのインクルーシブ性を継続的に評価し、改善することが重要です。変化し続ける LGBTQIA+ の用語、問題、進展について最新情報を入手してください。ユーザーにフィードバックを積極的に求め、改善提案を受け入れましょう。プロダクトの欠点に対処するために定期的にアップデートし、テクノロジーや社会的環境の進化に対応しながら、プロダクトがインクルーシブであり続けられるようにします。

LGBTQIA+ インクルージョンについてもっと知る


LGBTQ+ コミュニティのためのアプリを開発する創業者たちの 3 つのストーリー
Google のプロダクト インクルージョンに関するガイド
Google の LGBTQ+ インクルージョン
LGBTQ+ インクルージョン マーケティングに関する Google の包括的ガイドライン